黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ







だが、問題はこれからだった。






「この問題を、……柊。
お前にこれが解けるか?」






ニヤニヤしながら差した問題は、明らかに高校で習うレベルのものではない。

大学レベルかそれ以上のものだ。



………へえ、それで私を試そうってか。

どうせ私が解けないだろうとわざと出したのだろう。


私を見せ物にするために。



実際周りをみれば、わからず苦戦するFクラスの奴ら。

分からないはずだよ、お前らには。



……ふっ、いいじゃない。

やってあげるわよ。




手ぶらで黒板の前にいき、スラスラと問題を解いていく。





「……はい、っと。
これでどうですか?
先生?」


「くっ…!
せ、正解だ」


「先生さ、これ大学レベルの問題ですよね。
クラスのみんな、まったく分かってませんよ?」


「うっ…」


「ここは高校です、大学じゃありませんから。
場所に似合った問題を出してくださいよ。
そんなに大学レベルの問題を解かしたいのなら、大学の教授にでもなったらどうです?」






悔しそうに歪む松平の顔。

ざまーみろ。









< 206 / 242 >

この作品をシェア

pagetop