黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
だが、問題はこれからだった。
「この問題を、……柊。
お前にこれが解けるか?」
ニヤニヤしながら差した問題は、明らかに高校で習うレベルのものではない。
大学レベルかそれ以上のものだ。
………へえ、それで私を試そうってか。
どうせ私が解けないだろうとわざと出したのだろう。
私を見せ物にするために。
実際周りをみれば、わからず苦戦するFクラスの奴ら。
分からないはずだよ、お前らには。
……ふっ、いいじゃない。
やってあげるわよ。
手ぶらで黒板の前にいき、スラスラと問題を解いていく。
「……はい、っと。
これでどうですか?
先生?」
「くっ…!
せ、正解だ」
「先生さ、これ大学レベルの問題ですよね。
クラスのみんな、まったく分かってませんよ?」
「うっ…」
「ここは高校です、大学じゃありませんから。
場所に似合った問題を出してくださいよ。
そんなに大学レベルの問題を解かしたいのなら、大学の教授にでもなったらどうです?」
悔しそうに歪む松平の顔。
ざまーみろ。