黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
自分に過剰なほど自信を持ち、自分の考えや価値観が全て正しいと思いこんでる人ほど狭い人間はいない。
そういう人間の見る世界は、ひどく限られ狭いままでしかないんだ。
それから何度も大学レベルの問題を出されたが、全て解いてやった。
最早、同じクラスの人はついていけていないほどにまでレベルは上がっていて。
電話帳から観月の名前を呼び出し、
「今すぐ俺のクラスへ来い」
と一言いい、ぶちぎった。
まぁ、まだ授業中なんだけど。
でもこのままじゃ授業になんない。
目の前で電話したことに対して、ぐちぐち言ってる松平。
携帯取り上げるとかふざけたことを言ってるし。
嫌だ、と言うと無理やり奪おうとしてくる。
うわ、さいて〜。
まぁ、私から奪えるもんなら奪ってみせれば?って感じで呑気にいる私。
「はぁ。
…きめぇんだよ」
「教師に対して暴言を吐くなど言語道断だ!
それにいうこと聞かないなど…っ」
「教師?
ハッ、笑わせんな。
教師は生徒に普通嫌がらせするのか?」
「なっ、私は嫌がらせなど…――」
「してない、とは言わせねえ。
気に食わねえからって生徒に嫌がらせはねえだろう?
それに嫌がらせに夢中になって、授業になってすらいねえよ」
「――…っ」
「見たらわかるだろ?
この問題は俺は解けたけど、みんなは解けないどころか追いついてさえいない状態だ。
―――…それを無視してまで嫌がらせを続けるなんて、教師なんて言えるかよ」