黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「神楽組、か」
「誰だぁ、てめぇ。
よくもウチの奴をやってくれたなぁ」
「お前ら、馬鹿だな。
わざわざ自分たちの首を絞めに来てるってこと、…わかってんのか?」
わざわざ麗桜グループが経営しているホテルにきてくれちゃって。
「言ってる意味がわかんねぇなぁ」
「お前たちの組長さんを出して貰おうか」
「はぁ?
なんでテメェなんかに……っ」
「待て、お前ら」
奴らの奥から出てきた、白髪混じりの男はまさしく神楽組組長。
「君、やってくれたみたいだねぇ。
……覚悟は出来ているのかい?」
「それはこっちのセリフだが?」
「ほぉ、随分強気じゃないか。
見たところ、まだ高校生だろう?
まだ若い。
命は惜しいだろ?」
「フッ、そうだな?
命は何よりも大切なものだ。
だが、それはお前とて同じ」
「ククッ、面白い奴だ。
俺たちはあの神楽組だぞ?
俺たちはお前の命だって、ここにいる奴らの命だって簡単に奪えるんだ」
それが脅しのつもりかねぇ…。
ここに自分たちより強い奴はいないと勘違いしてるから言えることだ。
なんてカッコ悪い。