黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ








「確か、神楽組って麗桜組と同盟をくんでるうちの1つだったはずだが?」


「おぉ、しってんじゃねえか。
俺たちのうしろにはあの麗桜組が着いてるんだ!
俺たちを敵にまわさねえほうが身のためだぞ、ガキ」


「麗桜組は正統派だ。
バレたら困るよな」


「バレやしねぇさ。
表さえ良ければいいんだよ。
麗桜組と同盟くれば怖いもんはねぇ!」






それを今台無しにしたけどな?お前。






「もっかい言うよ。
お前馬鹿だなぁ?」


「あ?
なんだと、ガキ」


「お前、ここがどこのグループが経営してるホテルか知ってるか?」


「なに言ってんだ、ガキ。
あたりめぇだろ?
麗桜グループ、世界屈指の財閥だ。
だから俺らはこのホテルを選んだんだよ。
どんなもてなしをしてくれるのか、ってなぁ」






知ってるんだ。

じゃあ、裏が麗桜組だと知らないパターンですか、まさかの。







「それがなんだ。
関係ないだろう?」


「それがなぁ、…関係大ありだよ。
麗桜グループのホテルに選んだ時点でお前ら神楽組の運命は決まったんだ」


「……なんだと?」


「俺とそこにいる理事長である観月は、麗桜グループの血筋。
私と観月は従兄弟同士であり、同じ祖父を持つ者。
祖父は現麗桜グループの会長」







それがどうしたと言いたげな面してんな。


ていうか、私の着てるスーツにも気がつかないのかしら?

マークがついているというのに。







< 219 / 242 >

この作品をシェア

pagetop