黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「確か、神楽組って麗桜組と同盟をくんでるうちの1つだったはずだが?」
「おぉ、しってんじゃねえか。
俺たちのうしろにはあの麗桜組が着いてるんだ!
俺たちを敵にまわさねえほうが身のためだぞ、ガキ」
「麗桜組は正統派だ。
バレたら困るよな」
「バレやしねぇさ。
表さえ良ければいいんだよ。
麗桜組と同盟くれば怖いもんはねぇ!」
それを今台無しにしたけどな?お前。
「もっかい言うよ。
お前馬鹿だなぁ?」
「あ?
なんだと、ガキ」
「お前、ここがどこのグループが経営してるホテルか知ってるか?」
「なに言ってんだ、ガキ。
あたりめぇだろ?
麗桜グループ、世界屈指の財閥だ。
だから俺らはこのホテルを選んだんだよ。
どんなもてなしをしてくれるのか、ってなぁ」
知ってるんだ。
じゃあ、裏が麗桜組だと知らないパターンですか、まさかの。
「それがなんだ。
関係ないだろう?」
「それがなぁ、…関係大ありだよ。
麗桜グループのホテルに選んだ時点でお前ら神楽組の運命は決まったんだ」
「……なんだと?」
「俺とそこにいる理事長である観月は、麗桜グループの血筋。
私と観月は従兄弟同士であり、同じ祖父を持つ者。
祖父は現麗桜グループの会長」
それがどうしたと言いたげな面してんな。
ていうか、私の着てるスーツにも気がつかないのかしら?
マークがついているというのに。