黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「思い切って赤のまま行けば?」
「なにいってんだよ、咲希斗と海翔は俺だってわかってんだよ?」
「だけど髪の色だって、性別だって違う。
バレやしないさ」
「でも…」
「お前高校生だろう?
思いっきりはしゃげばいいんだ」
「……………」
「存分に遊べるのは今だけだぞ?
特にお前は尚更だ」
私は麗桜組の若頭。
高校を卒業すれば、本格的に仕事をしなければならなくて。
組長になる前に、そのための経験を積まなければならない。
親父をみていても、かなり忙しそうだ。
そうなれば遊んでる暇なんかない。
だから観月は今のうちにと言うのだろう。
「バレない、か…。
わかった、そうする。
今のうちに思う存分遊ばせてもらうよ」
観月に甘えて、この際思いっきり楽しんじゃおう。
今しか出来ないことなんだから。