黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「朱鷺。
頼めるか?」
「ええ。
警視庁に行くのは少々気が引けますが、月夜坊ちゃんの頼みであれば構いませんよ」
「結果でたら至急持ってきてくれ」
警視庁長官は、私の叔父さん。
だから、前々から情報を交換したりとかしていて、
麗桜組の人たちが捕まらないのは、そのため。
だから私もやんちゃできてる。
朱鷺が部屋を出て行ったのを確認し、再び話をすすめる。
「鑑定にかけても、無駄だけどな。
…俺たちが言ってることは事実。
嘘などついていない」
「…っ信じられないよ。
勤は…、勤はっ!!
僕たちは勤を信じてる」
「俺たちのことは信じられない。
…そう言いたいんだな?」
「そうだよ!
勤がそんなことはしないんだからっっ!!
つっくんはいつも何も教えてくれないし、隠し事ばっか!!
信じられるはずないでしょ?!!」
…――――ズキ
信じられるはずない、か。
そうだね、うん。
私を信じられないのは当たり前だ。
私が傷つく資格などないんだから。