黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
そんなに驚くほど老けて見えていたの?
私って…。
「老けてて悪かったわね」
「え?!
や、ちがくてっ、大人っぽかったから…!」
「あぁ、そう。
別にいいけど」
どうせ言い訳でしょ。
「ま、遊ぼうよ、せっかくだしね。
月乃はどうする?」
「波打ち際あたりで遊んでる」
水着の上からパーカーを羽織っている私。
暑いから本当は脱ぎたいんだけど、肩に施された刺青を見られるわけにはいかないから。
紅蝶だっていうことがバレちゃう。
紅蝶だということは絶対にバレちゃ駄目だ。
「つ、月乃ちゃん!
向こうであそぼ!」
「う、うん…?」
「…俺も行く」
「じゃ、じゃあ俺も…っ」
「來希はダメ!
僕と海翔と理人と月乃で遊ぶの!
さっき約束したんだから」
「ずりぃぞ?!」