黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
しかも……、俺は仲間を疑った。
仲間を信じられなかった。
仲間である、月夜を。
月夜が何者か、全くわからなくとも仲間は仲間で。
信じると、守ると決めたはずだったのにだ。
月夜は、俺らをなるべく傷つけねえように言葉を選んでいた。
勤にも無理させねえように気を配っていた。
月夜は、俺たちのことを考えていてくれた。
逆に、守られてしまったのかもしれない。
なのに、なのに、俺は月夜を………。
月夜が麗桜組若頭だと知った時も、…あぁ、なるほどな、と納得した。
驚きもした。
だけど、あの喧嘩の強さに、俺の組の傘下のNo.3の組を簡単に潰せる力があるってことは、結構な実力のある組だと、
予想は出来ていた。