黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「……聞こえてたよ。
暴獣が、ね。
とにかく、どうやって行く?」
「それだよな…。
強行突破すっか?」
「どんだけ組員がいると思ってんの。
2人じゃ無駄っしょ」
「…窓からこっそり?」
「靴は?」
「………………」
じゃあ、どうすりゃいいんだよ!
たしかに強行突破は出来る気がしないが…。
「若!
紅蓮組らが来ました!」
「………ちっ」
もう来たのか。
……ん?
――――――――。
いいこと思いつーいた!
「理人、行くぞ」
「え、でも…。
……あ、そか、うん、わかった」
理人も私の考えたことが分かったんだろう。