黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「あのさ、やっぱり、若頭とかって、……拳銃とか、持ってなきゃいけないの……?」
「銃?
これのこと?」
咲希斗の質問に、私は懐から愛銃を取り出した。
「んなっ!?
つ、つっくん、持ってたの……っ」
「うん。
命狙われてる身だし、組の仕事のときは常に身につけてるよ」
「あ、危ないよ…?」
私が銃を出した瞬間、顔を真っ青にして怯えだした咲希斗。
海翔と暁に至っては、硬直状態。
たぶん、三人ははじめて間近で銃をみたんだろう。
「大丈夫だって。
ここ外さない限り、撃てないから」
「わわっ!
振り回さないで、お願いだから!」
「ビビりすぎ」
なんか、面白いなぁ。
銃を怖がるなんて、ほんとに知らないんだ、組のこと。
なんか、純粋。