黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ







「あのさ、やっぱり、若頭とかって、……拳銃とか、持ってなきゃいけないの……?」


「銃?
これのこと?」






咲希斗の質問に、私は懐から愛銃を取り出した。




「んなっ!?
つ、つっくん、持ってたの……っ」


「うん。
命狙われてる身だし、組の仕事のときは常に身につけてるよ」


「あ、危ないよ…?」







私が銃を出した瞬間、顔を真っ青にして怯えだした咲希斗。


海翔と暁に至っては、硬直状態。


たぶん、三人ははじめて間近で銃をみたんだろう。





「大丈夫だって。
ここ外さない限り、撃てないから」


「わわっ!
振り回さないで、お願いだから!」


「ビビりすぎ」





なんか、面白いなぁ。

銃を怖がるなんて、ほんとに知らないんだ、組のこと。



なんか、純粋。








< 57 / 242 >

この作品をシェア

pagetop