黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
私も、こんな時があったのだろうか…―――?
「持ってみる?」
「いっ、いい…!」
「そう。
でもいずれは持つようになるんだから、怖がってても意味ないと思うけど」
「う……」
「なんだったら、俺が銃の扱い方教えてやってもいい」
「え?」
「咲希斗たちが銃を使わなきゃいけねえ時になって、………っ、まだ咲希斗たちと俺が関わり合っていたら、教えてやる」
咲希斗たちが銃を使うときは、せめても高卒からだろう。
でもその時まで私は、咲希斗たちの〝仲間〟であるかわかんない。
関わり合ってないかもしれない、接点さえ最早ないかもしれない。
連絡さえ途絶えてるかもしれない。
それでも私は、できる限り一緒にいたいと思うから。
希望も含めて……。
「何いってんの!
関わり合ってるに決まってんじゃん!
いつまでも、僕たちは〝仲間〟なんだから」
「そうだ。
仲間だろう。
いつまでも、な」
「そ、だよな、うん。
ありがと」
仲間だって言われて、嬉しかった。
……でも、それと共に、違和感も感じた。
私は騙してるのに、…何も知らず私を仲間だと言ってくれる青龍のみんな。