黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ








「つっくん……。
秘密って、なに?」


「…うん。
いずれは言わなきゃって思ってたんだ。

咲希斗たち、驚くかもしんねえ。

だから心して聞け。

俺は、実は…――――――」



「待って、ヨル」





意を決して話そうとしたとき。


それを止めたのは、海翔だった。

ゆっくり私のところにやってきたかと思うと、何を思ったか私の口を手で塞いできた。



っは、はあ!?

海翔、どうしたんだ?!
突然……。





「ヨル。
その秘密、まだ暁たちには言わないで」


「………っ!?」






な、何を言って…!?






「今まで俺、暁たちに漏らさなかったよ。
ちゃんと隠してた、言わなかった。

だから、俺の我が儘きいて?」





うっ……!

た、確かに、海翔は黙っててくれた。


いつかお礼はしなきゃ、とは思ってはいたけど!








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