黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
予感
「ケンちゃ……、っあ、夢か……」
随分と昔の夢をみた。
まだ私が黒蝶に入ったばかりで、ケンちゃんに喧嘩を教わってたんだよね…。
時計をみると、午前10時。
まだ家の中は静まり返っていて、恐らくまだみんな寝ているんだろう。
今日は休日だからね。
そうだ、暁たち。
起きただろうか?
暁たちの部屋に行く前に、理人の部屋を覗くとぐっすり寝てる理人が。
勤も同じように眠ってて。
理人と勤は大丈夫。
一通り家の中を見回りしてから暁たちの部屋に向かった。
今日も異常はなし、っと。
暁たちの部屋もまた明かりがついていなく、
まだ、寝てるのかな?
そう思い、襖を開けると、やっぱり寝ている様子。
でもそれは、1人を除いた2人のこと。
「暁、起きてたんだ」
「あぁ」
「……そうだ。
暁、料理出来るか?」
「やったことねえけど…」
「これから朝飯作るんだけど、手伝ってくんないか?」
休日はいつも、朝食を私が作るのが当たり前となっていて。
今日はいつもより人数が多いから、手伝ってくれたらすごい助かる。