黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
とりあえず、暁たちの親父さんを起こして、
「お願いなんですが、これから組の者を起こすので、それまでの間耳栓してくれませんか」
「かまわないが、どうして耳栓…?」
「耳を痛めない為です。
あなた方は客人ですので。
では、朝食の準備が整い次第お呼びいたします」
そう忠告して、ある部屋へ向かう。
そのある部屋。
それは、――――放送室。
もともとは着いてなかったが、私の頼みで着けてもらったのだ。
暁に聞かれたので、そのまま答えた。
「暁も耳栓してね。
別にしなくていいけど、身のためにはしたほうがオススメだよ」
「あ、あぁ。
でも何するんだ?」
「だから起こすんだよ。
寝起き悪い奴らばっかだし、いちいち1人1人起こすの面倒だから、荒業で」
私も耳栓をする。
「咲希斗たちビックリするかもだけど、さっさと起きないのが悪いんだし。
さて、今日は何にするか」
「それって……。
ま、まさか、お前…」
「じゃあ、これにしよっと」
たくさんあるところから、一枚とっておきのを取り出した。
それは、CD。
しかも、ロックな曲ばかり。
それを爆音で放送を流すっていう荒業。