黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「親父っさんと理人さんも、大変なんですーっ!!」
「どうした。
落ち着いて話せ」
「あの!
黒蝶が……っ」
突然の〝黒蝶〟というワードに、私と理人の動きが止まった。
隣では、ピクッと反応する暁たち三人を横目に、その情報参謀の奴に目を向ける。
「今…っ、闇鬼‐アンキ‐が攻め込んできたと、連絡がありました…ッ」
なん、だと?
闇鬼。
…聞いたことがねえチームだ。
携帯を開くと、何件もの着信履歴。
どれも藍からだった。
「今の状況は」
「黒蝶が押しているらしいですけど、総長、副総長、幹部1人不在の状態で下っ端の方々も不在の人が多く、人手不足だとのことです…!」
「連絡をよこしたのは誰だ」
「情報参謀の真蝶です」
私たちが携帯にでなかったから、こっちに連絡いれたのか…。
いくらNo.1でも、人手が少ないとなると危うい。