黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
「2人ともお疲れ様。
どうだった?」
「当たり前だけど黒蝶の圧勝。
闇鬼は弱すぎて相手にならないくらい。
黒蝶は人が少なかったにも関わらず、病院に行くほどの怪我人もなし」
「やっぱりね。
で、僕を呼んだってことは、他になにか問題でもあったんでしょ」
「あぁ」
真咲さん、相変わらず鋭いな。
それから私は、藍から聞いた闇鬼のことを話した。
「…そうだね。
これから厄介なことになりそうだ」
「で、真咲さんに闇鬼についてもっと詳しく調べて貰いたいんだけど、…いい?」
「もちろん。
月ちゃんの役に立てるなら」
快く受けてくれて助かった。
…てか、受けてくれるとは思ってはいたけど。
「月夜」
「なに、親父」
「黒蝶総長は、闇鬼についてどうするつもりか、聞いてるか」
「………、次の大きな動きがあるまで様子見。
けど、いずれは潰すつもりだそうだ」
「黒蝶は喧嘩売られたら買うのがモットーなのは、おじさんも親父も知ってるでしょ?
闇鬼は一度喧嘩を売ったんだ。
このまま無事で終わるわけがないよ」
………そうだ。
このまま終わらすはずがない。
黒蝶に喧嘩を売ったこと、後悔させてやる。