黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ







じゃないと意味がない、と続けた。


ずっと会いたいと思っていたのなら、自分でチャンスを掴まなきゃいけない。

〝達成感〟とやらがなくなってしまうから。



他人にチャンスを貰って会ったってちっとも嬉しくないと思う。



ハッと何かに気付いた暁たちをみて、ホッとした。






「…月夜、ありがとう」


「何に対して言ってんのかわかんないけど、まぁ、一応どーいたしまして?」


「ははっ、つっくんらしいや」





暖かい空気が流れる。


他愛もない話しを少ししたあと、暁たちを送ることにした。


っていっても、車を出すわけにもいかず…。

俺たちがバイクで送ることになったんだけど。






「三台しかねえんだけど、…道、分かんねえよな?」


「……あぁ」


「俺と理人が二ケツすればちょうどいいんだけど、体の大きさとかの問題が…」







普通は、体格が小さい人が後ろに乗る。


こんなかで体格が小さいっていったら、私と理人と咲希斗。



だけど、私と理人は道案内しなきゃなんないから前に乗らなくてはいけない。







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