黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ







私は、何よりも仲間が大切。


仲間は一生もんの宝だ、ってあの人から教わった。



教わった当時の私は、まだそんなこと理解出来てなかったけど…。


今の私だったら、それが痛いほどよくわかる。



仲間よりも大切なものはない。


仲間の為になら、自分の命すら惜しまない。

それで仲間が助かるなら……―――――




暁も、――そう思ってるのかな?






「――――そうなのかもな」






暁を初めて見たとき、――どこか親近感を覚えていた。


その理由が、今、わかったきがする。



理人の言うとおり、暁は私と〝似てる〟んだ。



だから、私自身を見ているようで親近感が湧いたんだったと思う。






「……、こーゆう話は終わりにしよう。

そうだ、またきょうそ……――――――」






〝また競争しよう〟

そう、言いかけた。



けど、数台のバイクが目に入り、言葉を止めてしまった。



バックミラーに写る、黄色い柄のバイク。


――あれは、…黄狼?







< 91 / 242 >

この作品をシェア

pagetop