黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ







コンコン……



「失礼、します……」


「どうした?」






部屋に来たのは、徹。

神妙な面持ちでやってきた。





「あの、さっき、黄狼の総長の杉田と会ったんです……」


「はぁ!?
杉田と……?」


「はい。
伝言を頼まれただけだったんッスけど」


「伝言…?」


「……〝明日この間の場所で待ってる〟って」


「なんだ、それ」


「それ言えば奴はわかるはずだから…、って」


「奴、……?」





杉田からの伝言…?
奴……?





「っ、月夜さん!!
どーゆうことですか!?」





いきなり険しい表情でやってきたのは、朔。


眉間に皺をよせて、朔には珍しく怒っているようだった。







「月夜さん…、僕たちに隠して、杉田と会ってたんですか!?」


「……っはあ!!?
俺が杉田と会ってるだと?!」






会ったのは、あの時以来一回もないんだけど!


なに、急に…。
どうしたの、朔ってば。







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