『ねぇ。絶対、離さないでよ。』Ⅴ

昼休み


ミーン、ミーン、ミー----ン。

「あっちぃ!!」

昼休み。
俺は木の下の木陰で、
手でパタパタ扇ぎながら
束の間の涼をとる。

蝉がうるさくて
余計に暑さを感じる。

やっぱ、こう暑い夏は
海だよな!!海!!

俺の隣で涼しげに
メシ食ってるありあに
「ありあ♪海行こう??」
と顔を近づけて言った。

こんな至近距離にも関わらず
ありあは俺をチラリとも見ず、
『絶対いや。』

卵焼きを口に頬張りながら
即行 否定した。

ありあは俺の
ツンデレ彼女。

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