大好きっ先生
入学式
―ジリリリリ、ジリリ
あーもう、うるさいな
もう少し寝かせてよ。
あたしはケータイを開いた。
「きゃー、ヤバい!今日は入学式だった」
あと10分!
あたしは黒のブレザー、赤のリボン、赤チェックのスカート、紺色のハイソックスを急いで身につけ、リビングへ向かう。
「ママー、どうして起こしてくれなかったの?」朝ご飯を食べながら聞く。
「だって『自分で起きるから目覚まし時計買って』っていったじゃない」
「そりゃ、そうだけどあんな時間にセットしてないもん!」
「自分でしたんじゃねぇーの?」
と響也兄がくすくす笑いながら言う。
「絶対、響也兄のしわざだ」
「オレやってねぇし」
「ってか、こんなことやってる場合じゃないよぉ〜いってきまぁーす」
あたしは全力疾走で学校へ向かう。
あたしの名前は立花 実穂(たちばなみほ)ちなみに今日から高校生。さっき家の中で喋っていたのは響也兄(おとやにぃ)大学は明日まで春休み。明後日からは大学2年生。
あたしの入学する高校は桜ヶ丘高等学校。
ってか、入学そうそう遅刻とかアリエンティー
「ふぅー」
何とか間に合った。
まずはクラス表をチェック
「えっと、た…ち…ば…あった。おっ、はるも一緒だ」
あたしのクラスは1−B。急いでB組へ向かった。教室へ向かう途中
スーツを着た男の人とすれ違った。
その人があたしの人生を左右することになるなんて…。


< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop