恋模様
カツン、カツン
柊爽…
「敦が言ってたレンズごしの世界、自分も感じられっかな?」
カメラを見る
「あ、いたー。敦ッ!!何処行ってたんだよ」
「ヤス…、ごめん、写真撮ってた…」
「ったく、んん?お前…顔朱いぞ?」
びくびく
「どうしたんだ?」
「な、何でもねぇーよ」
延ばされた手を軽くあしらった
「いい写真でも撮れたのか」
いい写真…
「あぁ、取って置きの一枚が」
−−−−−−−
「敦も空好きなのか?」
さっきの会話が、甦る
「そうだっ。敦、この空の写真撮ったら、自分にくれないか?」
柊さんのあの笑顔が、とても魅力的で
カシャ…
気付いたら、シャッターを押していた
「俺にも見せろよな?」
「嫌だ、絶対、駄目!!」
「なんだよ、ちびっと…」
「だぁめッ」