恋模様



「ただいま〜」



あれ?父さんの靴がある



どうしたんだろ…



「母さん、父さんの靴があるんだけど…」



扉を開けると神妙な顔をしている父さんと母さんがいた



「敦…」



母さんが俺に気付き、立ち上がった



「ちょうどいい時に帰ってきたな…。少し話がある」



「何?話って…」



扉を完全に閉め、父さんと母さんに向かい合うように腰掛けた



「実はな…」



父さんが重い口を開ける



俺は父さんの言葉に耳を疑った


「へっ…?」



頭が重くなる



「転勤………」






< 49 / 96 >

この作品をシェア

pagetop