恋模様
「いたっ…」
尻餅をついた
「痛ぁ…、さすが柊さん。効いた……」
ガバッ
「!?」
何が何だか分からなかった
殴られたと思ったら、抱きしめられ
「敦、好きだ」
こんなに嬉しいことはないと思った
「うん、俺も」
やっと止まっていた時間が動き出した、そんな気がした
「あれが敦の恋模様なら…」
「えっ?」
「あたしの恋模様はこれかな…
そう言って、一枚の見覚えのある写真を差し出した
これは…
顔が綻ぶ
「あのとき空って、こんなに綺麗だったんだな…」
「そうだね」
「もう離れるなよ…」
「うん」