勇者な二匹
「し、失礼ですが、会長はまだこちらにいらっしゃっておりませんので…。」
「嘘つけ!!だって俺、アイツが女と歩きながらこっち来るの見たんだぜ!!来てねぇ訳ねぇだろ!!」
「で、ですが…」
あ、オカマ泣きそう。
マンク先輩はいつの間にか部屋の隅に逃げてるし。
「俺はアイツをぶっ殺さなきゃいけねぇんだよ!!」
「ベラルーシ、ちょっと落ち着けばぁー?」
緊迫した空気に落とされた間延びした声。それを発したのはリオン先輩で。
「は?リオンには関係ねぇだろうが!!」
あ、呼び捨て。
「あ゙?…ベラルーシ、もう一回言ってみろ?」
そう言ったリオン先輩はベラルーシの方を一切見ていなくて。
「リ、リオン先輩には、関係ないじゃないっすか、」
それがベラルーシにとっても怖かったらしく、敬語になった。
「折角俺が助言してやろうと思ったのによぉ。」
「…すんません。」
おぉ!!ベラルーシのしょぼんとしてる姿めちゃくちゃ可愛い!!
「部屋をよぉーく見渡してみろ?誰がいる?」
あっ!!キョロキョロしてる!!小動物みたいで可愛いッ!!
「誰って…パムと、マンクと、ウーラ先輩と、リオン先輩と、…っ…!?」
あ、こっち向いて驚いた顔してる!!可愛い!!
「な?だから言ったろ?」
「な、なんでコイツがここに…!?」
あれ?なんか慌ててる?
…あぁー、やっぱ可愛い。