勇者な二匹
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ガチャッ
「……」
「……」
「……」
「……」
なんなんですかこの空気。
先にさっさと行ってしまったウーラを追いかけて部屋に入ったはいいが、会話がない。
…あとの二組は仲良くお喋りしてるんだろうな。
「だから嫌だったんだよ…」
負の感情が溢れすぎたからなのか、気付けばそんな言葉を洩らしていた。
それを聴覚の鋭い戌科のあの方が聞き逃す訳もなく。
「あ゙?
てめぇ俺に文句言ってんのか?」
さすが狼種族ですよね。地を這うような低ーいお声を出してくださるんだもの。
「ち、違いますって!!
さっきから勘違いが過ぎません!?」
「逆ギレしてんじゃねぇぞ?ゴルァ。」
「え、ちょ、普通に口で『ゴルァ』って言う人初めて見た!!そんな人いるんだ!!」