勇者な二匹
いや、何言ってるか全然わかんないんですけど。
「ここは僕たち2人の部屋だよね?」
「そんなわけねぇだろ。ここは俺の部屋だ。」
全くこの我が儘不良様は…。
リオン先輩はよくこんなのと友達続けていられるな…
尊敬に値するよ。
「おい、」
会長があそこまで毛嫌いする理由も、少しだけわかったような気がする。
「聞いてんのかよ?」
それなのに、会長は何でこんなやつとコンビを組ませたんだろう?
「お前、」
まるで僕は狼に捧げられた餌だ。まぁ、ウーラは狼だからその通りなんだけど。
「ラビィ!!」
ビクゥッ
「は、ハィッ!!」
ちょっと。ビックリしすぎて声が裏返っちゃったじゃないか。
「お前さぁ、俺をどんだけ無視すりゃあ気が済むんだよ!!」
「す、すみませんんん!!」
怖い!!不良が怒鳴ると怖い!!
「当たり前だろうがっ!!俺はキレてんだ!!」
「はぅっ!!こ、心の声が漏れていただとっ!?」
このラビィ、一生の不覚ですっ!!
「……」
「何か?」
「お前って変人だな。」
「てぇーいっ!!」
ばーん
「…ってぇな!!」
「変人に変人って言われたくないわ、バーカバーカ!!」