勇者な二匹
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「暇だー…」
どうも皆さんこんにちは。
いや、一応この物語の主人公らしい僕の第一声がこんなので申し訳ない。
でもしょうがないですよ。本当に暇なんですって。
「ラビィぃーー」
今は自習の時間なんですけど、こんな時に勉強するほど僕は真面目ちゃんじゃないんで。
はぁー、暇だー。
「ラビィってばぁー」
「………なんか用?」
さっきから兎の癖に鬱陶しい猫なで声で話し掛けていたのは、同じ兎種族のピア。
コイツが苦手(つーか、嫌い)な僕は頑なに会話をすることを拒んでいたのに。全く…。
「ここの問題教えてほしいんだけどぉー?」
「え?苛々するから却下。」
そう、満面の笑みを貼り付けていってやった。勿論、嫌味を込めて。
寧ろ嫌味しか込められていないが。
「えぇー、そんな冷たいこと言わんでよぉー。
でもぉ、ラビィにならもっと冷たい言葉浴びせられても大丈夫かもぉ」
「キモい。それ以上近寄ってくんな。」
「もぉー、ラビイは照れ屋さんなんだから♪」
「あはははー。キモいからそれ以上僕を汚すなー?」
「えぇー、でもぉー…」
あぁー、もう鬱陶しい!!もっとハキハキと喋れないのか、この女は!!
僕の苛々がどんどん蓄積されて、そろそろ頭が痛くなってきそうだったとき、校内放送がなった。