勇者な二匹
そこではたと気付く。
彼は何処にいったのだ?
確かに普段の寮生活ならば門限は10時だ。
しかし、今の僕らの門限は7時。
もう帰っているべき時間の筈なのだ。
「……連帯責任とか、ならないよね?」
それで僕にまで被害が及ぶと思うと、居ても立ってもいられなくなった。
さっき脱いだばかりの靴を再び履き、玄関を出た。
あてなどないが、片っ端から捜さなければならない。
とりあえず下に降りようとエレベーターを待っていると、妙に目立つ金髪がふらふらとこちらに歩み寄ってくる。
と、
バタンッ
倒れた。