勇者な二匹
「へ?」
どうして僕が理事長室に呼ばれなきゃならないんだ!?僕なんかしたか!?
…なんて言う不安げな気持ちは一切ない、寧ろ有り難い限りだ。
「じゃー、ピア!!僕は理事長様直々に呼ばれたからもう行かなくちゃいけないんだ!!だからごめんね♪」
この面倒くさい女と離れられるからな。
「ラビィぃー…、全然謝ってる感じがしないんだけどぉー。超嬉しそうなんだけどぉー…」
「それじゃ!!」
「えぇ!!無視!?」
「帰ってきて気分が乗ってたら、勉強教えてやらないこともなくないよ!!」
「それってどっちぃ?」
「教えてやんない。」
そう言い残して教室を飛び出た。後ろでピアが何か言っていた気もするが、気にしない。
そうして僕は、軽い足取りで理事長室に向かったのだった。