勇者な二匹
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そして無事に辿り着いた理事長室前。中からは何やら話し声がするが、僕以外の人はもう中に集合しているのだろうか。
…一年がその中に突っ込んでいくのは、非常に気が引ける。ましてや、先程校内放送で呼び出された六名の中に、知り合いがいない僕は、本気で勇気がいる。
でも、こんなところで引き下がればこの『僕』の名が廃る。
ってことで。
コンコンッ
「失礼しまぁーす!!」
わざと大きな声を出したのは、動揺や焦りを感じさせないためだ。
だがしかし、そこにいたのはたった一名で。話し声がしたのは恐らく彼が電話をしていたからだろう。ってゆーか、今はそんな冷静に分析している場合ではない。ぶっちゃけ、今すぐ逃げ出したい。
なぜならそこには、
「ウーラ…」
ここら辺で最強と言われている不良ボーイがいたからです。