年上ペット
家の前で眠る男


アタシが個展に行かなかった日から一週間が過ぎた。
その日が終わってしまえばどうってことなく毎日が過ぎていった。


きっとそうやって昔の恋愛に、男に、冷めているアタシに戻って行くんだ。


朝ベッドの隣に男がいる生活が鬱だと思う女に。


――あの時、ジョージがいなくなった日、隣にない温もりに寂しさを感じたアタシはもう消えかけてるように。




最後まで素直になれなかった意地っ張りで強がりな女。


最後まで本当の自分をさらけ出さなかった陽気な男。


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