先生…行かないで。

そんなこんなで校舎全部を回った。

トイレの中を見る時は、いつも先生は手を握ってくれた。

廊下を歩くときは、肩と肩をピタッとくっつけて歩いてくれた。

きっと先生の優しさだ。

「よし!終わり!莉奈ありがとな!怖かったのに。」

「大丈夫。先生居たし。」

「送ってく!」

「いいよ!」

「中学生が、こんな遅い時間に歩いて帰ったら危ないだろ!しかも、お前は怖がりだから心配だ」

「じゃあ…お願いします」

「いいよ!俺の車のとこに居て!莉奈の荷物は俺が持ってくから」
「うん。」

「後でな!」

「うん」
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