先生…行かないで。
膝掛け【-先生-】
今日は一段と寒い日だ。
俺は背中を丸めながらクラスに向かった。
教室の中は暖かかった。
今は教科書を読んでいる時だ。
俺の目に移ったのは莉奈の膝掛けだ。
こいつ何枚掛けてんだ?
「おい!おまえら膝掛けは駄目だって言ったろ?」
と言って莉奈の膝掛けを奪った。
莉奈は物凄くビックリした顔をしていた。
莉奈の膝掛けはモコモコで肌ざわりが気持ち良かった。
俺は莉奈に笑顔を見せて前に向かって歩いた。
他のやつらにも膝掛けを持ってこさせた。
俺は莉奈のだけは畳んでやった。
俺が奪ったからな。