先生…行かないで。
しばらくすると、作業が終わった。
莉奈は、ステージを見るなり卒業式の話をし始めた。
来年は、お前も卒業だな‥。
何だか悲しいな。
いつも俺に向けていた、その笑顔が見られなくなるんだな‥。
俺は、莉奈と一つの約束をした。
その約束とは‥
“俺が、お前を絶対に卒業させてやるから”
の俺が言った一言だった。
莉奈は、嬉しそうに微笑んで俺を見た。
俺は、その時
“絶対に莉奈を卒業させたい”
と思った。