先生…行かないで。

「莉…奈っ!」

先生は、びっくりしたような顔をした。

「へへッ。やっぱ最後くらい話したくて。」

「そうだな!てか、いつ手紙書いたんだ?」

「秘密−っ!」

「何だそれ!ははは」

「あははっ。ねぇ先生。やっぱ悲しいね…」

先生は何となく本題に入らなそうだったから私から言う事にした。

「うん。悲しいな。でも仕方ない」

「先生、辛くないの?私は先生が居なくなっちゃうって分かった時すんごく辛かったよ…」

「辛いよ…こんなこと生徒に言うもんじゃないけどさ、やっぱ不安だよ…新しい学校。」

「うん…何て言ったらいいか分かんないけどさ、私はいつでも先生の味方だからさ!先生なら大丈夫だよ!」

私は涙を溜めながら言った。

先生も涙を溜めていた。

「ありがとな!莉奈には、いつも助けられてばっかだよ!本当にありがとう!」

「ううん。私も先生に助けられてばっかだよ!お互い様だったよね!」

「そうだな!」

私達は笑い合った。
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