あいつは先輩
「私が堺 恭哉を好き?なんで?」



わたしは突然のことにドキドキしながらそう聞いた。



「だってさっきからあっちの方ばかり気にしてたし.....。」



男の子は堺と美女がいる方を指差した。


私があっちの方を気にしてた?


うそ、もしかして無意識のうち......?


「あれ、もしかして自分で気つ”かなかった?こりゃあ堺先輩も大変だ。」


なんであいつが大変なの?



..........でもたしかに最近堺のことばっかりいってる気がする。


もしかしてこれが恋なの?


したことないからよくわかんない.....。


私は目の前に男の子がいるのにも関わらず、ずっと考え込んでた。




「安田さん。」



数分後、いきなり男の子が私の名前を呼んだ。



「告白、終わったみたいだよ。」



男の子は、二人がいる方を指差していった。


そっちのほうをみると女の人は泣いていた。


うれし涙なのか、かなし涙なのかは私にはわからない。
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