アイツと私とアイツ
しばらく作っていると一人の男子がやってきた。

「俺にも作らせろよぉ」
いっつも「優しい」って言われる私。
でもこのときはイライラしていた。
「え~。もう場所がないもん。違うとこ行って・・?」
彼はしぶしぶどこかへ行った。
しばらくすると、彼は誰かと話していた。

「ねぇ、手伝えばいいじゃん。」

「だってさっきウタに『ドカイッテ』って言われたから。」

「え!?ウタがそんなひどいこと言うわけないよ」
え!?

誰よ。私のことそうに言ってくれるのは。
花をめくりながらそっちを見る。

あれは「利田 魁人(りだ かいと)」
アイツが・・?

私のことを・・?

私はすごく後悔した。
なんか悪かったなぁって。
でも、もう一つの気持ちがあった。

≪利田って私のこと好きなのかも!?≫
=・=・=・=・=・=・=・=
次は体育の時間だった。

もう4時間目かぁ。

おなかすいたなぁ。
今日の給食はなんだったけか。

とか思いながらロッカーから体育帽子と跳び箱カードを取り出していると…

「ウタちゃん~一緒にいこ♫」

声をかけたのは「岩野 実夏(いわの みか)」だ。

ちょっとアレなところもあって親は苦手意識を持っているが
自慢するとことか嘘をつくことを除けば本当はいい人だ。

ていうかこのクラスにはみかぐらいしか仲のいい人がいない。


「いいよ~  いこうッ」
私はみかちゃんと手をつないだ。

階段を下りて廊下をあるって…


その間も実夏ちゃんとゲームのこととか話した。

渡り廊下に差し掛かった時だった。

「ねぇ、利田って、歌ちゃんのこと好きなのかなぁ。」
いきなり言った。

「あぁ。。んまぁ、よくわかんないな。」


軽く、適当に流した。

それともう一つ。

実は利田とは席が隣。

朝活動の時に、学級委員と何かを決めるの。

「静かにしてくださ~い」
学級委員はいった。

けど、私と利田は一緒に本を見て爆笑中。
「ほら、そこ。静かにっ!」

私たちが顔を上げる。
でも、学級委員は、
「そこの2人、お似合い♡」
とか言ってきたの!

内心ちょっとうれしかったけど、
「え…そんなんじゃないもん!」
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