いつも突然な君

「私ね…葉音が浮気したって思ったの…」


申し訳なさそうな顔で美羽が言った


「は?」


浮気?!
身に覚えがまったくない


「私、先週の土曜日に、葉音が女の人と居るのを見て…私より、その人が良いんだって思っちゃったの…」


先週の土曜日…
女の人って…遥さんか!!


「あの人は…「わかってるよ。聞いたから」


俺が弁解しようとしたら、美羽が被せてきた


「従兄弟の遥さんで…男の人だったんだね…私、知らなかったから…ごめんなさい」


泣き出しそうな顔で、美羽は続ける


「嫌いって言ってごめんなさい。もう、言わないから…許してください…」


そう言った美羽の瞳の涙のダムが崩壊して、涙が流れた

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