いつも突然な君

「美羽に嫌いって言われてから、ずっと悪夢にうなされてたんだ。だから、寝不足過ぎて学校にもいけなかった。でも、今日は悪夢を見なかった…きっと美羽がいたからだ」


「悪夢…?」

「家族と美羽にひたすら拒絶される夢。毎晩見てた」


落ち着いた声で語る葉音

でも、それは葉音にとって、とても苦しい夢だったはず

思わず葉音に回す腕に力が入る


「私も…辛かったよ…葉音が隣にいない一週間」


ぽっかり穴が空いたような喪失感

無性に押し寄せる不安感


私もいつの間にか、葉音が居なきゃ駄目になっていたんだ

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