いつも突然な君
そんなファーストキス消失事件から、数ヶ月…
別れは突然やって来た
「葉音くんのお家…今日、引っ越すんだって」
朝、起きたらお母さんに告げられた
いきなりだった
健兄も葉音も何も言ってなかったから
驚いた
急いで、葉音の家へ向かうと、もう引っ越しの車が来ていて、出発する寸前だった
「は…おと…健にぃ…」
2人の姿を見つけ、瞳に涙を浮かべる
急すぎるよ…
嫌だよ…
「泣き顔不細工。泣くなよ。もともとブスなのに、もっと酷くなるぞ!」
「葉音っ!…ごめんね。美羽ちゃん、最後まで葉音があんなで…」
ふるふると首を振る
最後という言葉に、心臓を掴まれる感覚に襲われる
悲しくて、もぅ声も出ない