いつも突然な君

「でも、そうしたら…美羽が現れた。…俺の名前を呼んで、心配してくれた」

「あ…」


あの日のことを思い出したのか、美羽が小さい声を上げた


「こいつだけは…美羽だけは、俺が死んだら悲しむな…って思った。だから、自殺をやめた」

「…じゃ、もし私が来るのが遅かったら…」

「死体第一発見者になってたね」


言った瞬間、止まっていた美羽の涙が復活して、美羽の頬を濡らす


「死ッ…やだぁぁあ!!」


俺が死んだのを想像したのか、美羽は大声で泣き叫んだ

そして、パタリとベッドに倒れた

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