そして、今日もキミを想う。【完】
第2章 真想

ⅰ.事故の真相


その日の夜は、むしろぐっすりと眠れてしまった。
たった一日のうちに起きた様々な出来事で、疲れ切っていたせいだろう。
それに、どんなに俺が悩んだとしても、あいつの記憶は消えてしまったから戻らない。
それを理解していたから、目を閉じたらすぐに意識は遠退いた。

本当は今日中に東京へ帰らなくてはならない。
でも、今日俺は納得して帰れるか?
二日間で片付くような問題ではないだろう。
定に会う直前に上司に電話した。
『二日間有休をとる』と。

約束の10時。
朝食を食べて、そのままロビーへ向かった。
ロビーのソファのところでは、すでに定が俺を待っていた。

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