そして、今日もキミを想う。【完】
呆然と啓太の顔を見た。
よほど変だったのか、啓太は心配そうな哀れむような目で俺を見る。
そして、すまなそうに困惑した顔をする。
何でだよ。
何で、そんな顔をするんだ。
お前は今、幸せの絶頂のはずだろ……?
悔しかった。情けなかった。
啓太にこんな顔をさせている自分がみっともなかった。
俺はゆっくりと立ち上がって、声を絞り出した。
「おめでとう」
そう、こいつは俺の親友だから。
祝ってやらなければいけないんだ……。
だけど、俺には啓太と凛を心から祝福してやることはできない。