そして、今日もキミを想う。【完】

でも、その想いを綺麗さっぱり消し去るようなことはできなかった。
どこかでもう一度会えたら、とずっと願い続けていた。

気が付けば彼女の連絡先も変わっていて、連絡手段は絶たれてしまって。
彼女と付き合っているはずの親友も何も俺には言ってこなかったから、こちらから聞き出すようなこともできずに。

気が付けば疎遠になり。
どこで誰とどんな生活を送っているのかすら分からない状態だった。

成人式でたった一度顔を合わせたが、ろくに会話もできずに。

――そんな状態だったというのに。
こんな再会を果たす事になるとは思わなかった。



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