そして、今日もキミを想う。【完】
それから少し、ただ何も無い時間を二人で過ごして。
どれくらい時間が経っただろう。
俺達は店に戻った。
定と七海がいる。
それはごく当たり前のことなのだが、異変が起きていた。
七海の目が腫れている。
――まさか、定が?
そんなはずはない。あんな優しいやつに限って。
俺は咄嗟に定の腕を掴む。
「なぁ、定君? ちょっと二人で話さないか?」
「……どうしたんだよ、大悟」
「いいから、来いって!」
無理やり店の外へ連れ出した。