お伽話
キオク
壱
最悪
担任のせいで帰りが遅くなった。
「急いで帰ろ」
そう一言地面に落とした後
学校から出た
この時期になると昼は暑いが
やはり、夜はまだ冷える。
体が震え、歩く足を速めた。
そうすると、電柱の下に人影。
思いもよらぬ出来事に私は少しびびる。
通り過ぎようとした時
「おい、無視すんな」
そう声をかけてきたのは幼馴染
「びっくりすんじゃん」
「なかなか帰ってこんから、おばさん心配しとる。」
そう、私の家はこいつの隣
母同士の年齢も近いことからずっと一緒に育ってきた
言わば、兄弟みたいなもの
けど、何でこんな時間に?
なんで、ここにいるのだろう?