お伽話
弐
そのあと、その男もすぐに、立ち去ってしまい、
結局、何もかも分からずじまいだった。
ただ、ルナの頭には疑問だけ残った。
そして、憂鬱だった舞踏会も終わり
部屋へ戻ろうとしたとき、
声をかけられた。だが、それは国王
つまりは、ルナの父親
「ルナ、あとで私の部屋へ来なさい。
話しがある。」
「分かりました。お父様」
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そして、父である国王のもとへ足を運んだルナ。
コンコンとドアをノックする
「お父様、ルナでございます。」
中から、入りなさいと声が聞こえたので
ルナはドアを開ける。
「疲れているのに悪いな、そこへ掛けなさい。」
はいと小さくつぶやく
「今日の舞踏会はどうだったかい?」
また、いつも聞く質問。
だから、私は同じ答えをする。
「どの男性もみな同じです。」
お話しはそれだけでしょうか?
そう伝えて席を立とうとすると
「待ちなさい、今日はもう1つお前に話さなければならないことがある。
さっき赤髪の男を見たか?」
珍しく、険しい顔つきの父を前に
ルナは上げた腰をもう一度下ろした。
「・・・その方がどうかされたのでしょうか?」
あえて、答えは言わず
質問を返した。