僕らのアナザーリアリティ


「なぁソラン。やっぱり俺上手く理解出来ないんだけど。そもそもあっちの世界とかこっちの世界とか訳分かんねぇよ!!」

『だよね?じゃあ今から皆をあっちの世界に連れて行きます。向こうに行っても、帰ってきたときに時間とかには全く影響はないから安心して下さい。』

「ねぇソラン。」

『?どうしたの柚木。』

「ソランの口調が何となく2種類な気がするんだけど。あと聞いてなかったけど、ソランは女の子でいいんだよね?」

『...そのことについても詳しくは向こうに行ったら説明するよ。』

「ん。了解。」


今何気に重要な部分をサラっと流しましたけどいいんですかね?いいんでしょうね。いいんです。
だってソランさんが目だけ笑ってないおっかない笑顔でこっち睨んで来るんですもん。

『それじゃあ向こうに行くために“アレ”作んなきゃね...』


コォォォォ...


ソランは先程の戦闘のときのように手から光を発し、何かを作っていく。
そして...


パァァァァァン


光が弾けたあとに手の中にあったものは...


「「「なっ...何コレェェェェェェ!!!!」」」


そうケモミミカチューシャだった。
説明しよう。ケモミミカチューシャとはケモノの耳の形のカチューシャである。


『向こうの世界に行ったとき何の影響も受けないために必要なんだよ?あっちの世界は何でもあるけど何にもない世界だからね。あっこれが梨斗でこっちが柚木で、これが歩のだよ?』


ちなみに梨斗はリスミミ、柚木はウサミミ、歩は狼ミミだった。


「これってつける動物に決まりとかあるの?」

「柚木は鋭いなぁ。実はこれ、つける人の内面を表してるんだよ。」

「へぇ~面白いなぁ。」



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