僕らのアナザーリアリティ
「えっ?ちょっまっ!?」
「あああ歩おお落ち着いて!!これはきっと夢よ!!でなきゃ可愛い子がいきなり見た目爽やか紳士になるはずないもの!!」
「歩ちゃんと言葉を話して。柚木。可愛い素がでてるよ?まぁ素の柚木も好きだけどさ。2人ともとりあえず深呼吸をしようよ。」
梨斗にこう言われ、深呼吸した2人は少し落ち着いたようです。...にしても梨斗さん。さっきの素の柚木も好きだけど発言は誤解されますよ~
「俺としたことが...もう大丈夫。歩。お前もしっかりしろ!!」
良かったのか悪かったのかは微妙ですが気づいていないようです。
『梨斗は驚かないんですね。俺が男になって2人はあんなに驚いたのに。』
「ああそれ?いや、僕もびっくりはしたよ?でも女の子でも男の子でも、中身は一緒なんでしょ?ならたとえ姿が変わって人じゃない姿になってもソランはソランだって思えるから。多分歩や柚木が同じようなことになっても僕は同じことを思うだろうな(笑)」
『梨斗。』
あっ今ソランさんキュンキュンしてますよ。
だって心なしか頬赤いですし口元緩んでますから。
ごめんなさいごめんなさいほんと謝りますから睨まないで下さい(汗)
「ねぇ。聞いてもいいかな?」
『何ですか?』
「さっきは女の子だったよね?何で男の子になったの?」
「「そうだよ!!」」
『「!?」』
突然話に割り込んできた2人。もうすっかり落ち着いたらしいです。
「なんで変わっちゃったのか俺らにも教えてくれない?」
「リトだけ、なんて狡いからな!!」
「柚木。歩。ごめんね?でもわざとじゃないんだよ?」
...シュン
「分かってるよ。梨斗はそんな奴じゃねぇってことぐらい。俺の器が小さいだけなんだ。」
「?そんなことないよ。歩は心の広い器の大きな人だよ。」
「いや、あの、うん。...ありがと梨斗。」
『「梨斗、多分器の意味が違うと思(います)う。」』
どこまでも好意に鈍い梨斗なのでした。